岩本隆史の日記帳(アーカイブ)

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コンピュータで楽器の音を再現しようとする行為について

私は以前、ある音楽学校のコンピュータミュージック科に通っていた。そこの講師いわく「ギターの音には強弱をつけろ。単純なストロークでも、ギタリストの弾くギターには意外と強弱があるはずだ」。

若かりし私はこう思った。「強弱があるのはそうだろうけど、コンピュータで再現する意味はあるの?ギターの音がそんなに重要なら最初からギターを弾けばいいじゃないか。コンピュータで音楽を作るのは、コンピュータにしか出せない音を出したいからじゃないの?」

その思いは、10年以上経った今でも変わっていない。

初音ミクもそう。生身のボーカルじゃ表現できない音楽、初音ミクにしか表現できない音楽があるはずだ。そういう音楽が私は好きだ。