ONEOR8「莫逆の犬」を見た
新宿のTHEATER/TOPSで、ONEOR8という劇団の公演「莫逆の犬」を見た。劇団のことは何も知らないし、演劇自体食わず嫌いだったのだが、ココリコの田中直樹氏が主演するというので見てみようと思ったのだ。
期待以上に面白かった。「小劇団の演劇はたいてい小難しい」という思い込みを裏切ってくれた。映画に続いて演劇にもはまりそうな予感。
内容は、悲恋の物語。主人公の一途さに心打たれ、ラストの数十分は涙をこらえた。次第に狂気を帯びてくる主人公の役は、田中氏にしか演じられない気さえする。
惜しむらくはタイトル。演劇になじみのない人間でさえ心打たれる悲恋話に「莫逆」なんて小難しい言葉を使うのはもったいない。小難しい顔をした観客だけが来ればよいと思っているのなら別にいいけれど。