岩本隆史の日記帳(アーカイブ)

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「ブラインドネス」を観た

新宿ピカデリーで、映画「ブラインドネス」を観た。13時20分の回で、席はガラガラ。平日の日中はこんなもんか。

で、映画の感想なんですが、あの、なんというか、性に合いませんでした。感染性の失明という設定はおもしろいのに、登場人物のやることなすこと、すべてにリアリティが感じられない。帰宅後に調べたら、原作の寓話的小説『白の闇』をわりと忠実に映画化したものらしい。小説のほうは評判が良いようだ。もともと寓話とは「読むもの」なのかもしれません。話の筋が気になる方には、小説のほうをお勧めします(俺は読んでないし、読むつもりもないけど)。

その後、仕事で上京していた親父と食事。68歳になっても仕事をしているのは素直に偉いと思う。こづかいもくれるしな!

そうだ。たまにはエンジニア向けの話題を書かないと。ラオックス吉祥寺店が今年いっぱいで閉店するそうです。お知らせハガキが来てました。ヨドバシに食われたんでしょうねー。2時間の「ブラインドネス」より、この現実のほうがよほど衝撃的だ。

追記(2008-12-01)

誰に訊かれているわけでもないですが、自分の日記なので好きなことを書きます。三谷幸喜は、松本人志のコントを評してこう言いました。

松本さんの創ってるものって、一見シュールなものに思われがちですけども、僕なんかから見ると、凄いリアリズムなんですよ。それはあのう、キャラクター設定がそうであったりとか、会話のやりとりなどが、あのものすごくリアルで、えー、それはなんて言うのかなぁ..あの、もう言葉として活きたやりとり?会話..なんですよね。

三谷幸喜 - ダウンタウンファンの有名人がとにかく多い件 - livedoor Wiki(ウィキ)

上で「すべてにリアリティが感じられない」と書いたのは、これと正反対の意味です。私には「ブラインドネス」のキャラクター設定も、会話のやりとりも、すべて嘘っぱちに見えました。「王」が食糧や女性を独占したければ他の病室の男どもを射殺すればいいはずだし、ヒロインが旦那と他の女性との性行為を目の当たりにして瞬時に許せる性格だとも思えない。

人によっては、この映画を寓話と割り切って、盲目を人間性の限界か何かに置き換えて観ることが可能なのかもしれない。でも私は、教訓やら処世訓やらを得たくて映画を観ているわけではない。説教くさい映画なんて苦痛なだけだ。